Absence of Anti-CSRF Tokens

OWASP ZAPで検出された「Absence of Anti CSRF Tokens」アラートは、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)攻撃に対する防御が不足していることを示しています。CSRF攻撃は、ユーザーが意図しない操作を第三者が行わせる攻撃手法です。この問題を解消するための手段を以下に示します。

CSRF対策の実施方法

1. CSRFトークンの導入

CSRFトークンは、ユーザーがフォームを送信する際に、サーバーが生成してフォームに含める一意のトークンです。サーバーは、受信したリクエストに含まれるトークンが正しいかどうかを検証します。

  • WordPressでの実装:
    • wp_nonce_fieldとwp_verify_nonceの使用:
      • wp_nonce_field関数を使って、フォームにnonce(ナンス)フィールドを追加します。
      • wp_verify_nonce関数を使って、送信されたnonceを検証します。
// フォームの生成時にnonceフィールドを追加
<form method="post" action="">
  <?php wp_nonce_field('my_form_action', 'my_nonce_field'); ?>
  <input type="text" name="example" value="">
  <input type="submit" value="Submit">
</form>

// フォームの送信時にnonceの検証
if (isset($_POST['my_nonce_field']) && wp_verify_nonce($_POST['my_nonce_field'], 'my_form_action')) {
    // nonceが有効な場合の処理
} else {
    // nonceが無効な場合の処理
}

2. プラグインの利用

既存のプラグインを利用して、CSRF対策を簡単に実装することもできます。

  • WordPress Nonceプラグイン:
    • このプラグインは、WordPressのnonce機能を簡単に利用できるようにします。

3. テーマやプラグインのセキュリティチェック

使用しているテーマやプラグインがCSRF対策を実装しているか確認し、必要に応じてアップデートや修正を行います。

  • テーマやプラグインの開発者に連絡:
    • サードパーティ製のテーマやプラグインを使用している場合、開発者にCSRFトークンのサポートを依頼します。

4. 定期的なセキュリティ監査

定期的にセキュリティ監査を行い、新たな脆弱性がないかチェックします。OWASP ZAPを使ったスキャンを定期的に実施し、問題が発見された場合は速やかに対策を講じます。

まとめ

CSRF対策は、Webアプリケーションのセキュリティを強化するために重要です。WordPressサイトでCSRFトークンを正しく実装することにより、OWASP ZAPで検出された「Absence of Anti CSRF Tokens」アラートを解消し、CSRF攻撃からサイトを保護できます。